ふしみのブログ

英語と旅行のノート

今度こそ絶対に継続できる、ToDo管理の続け方

いままで様々なToDo管理方法を試し、そして挫折してきた。Excelスプレッドシート、手帳やテキストファイルなど、主にはGTD (Getting things done) のフレームワークを使って様々なソフトを試し、ことごとく挫折してきた。

続いたのは長くて1日から1ヶ月。仕事や事務手続きなど「必ずやらなければいけないことの備忘録リスト」としては機能するのだが、それ以外の日常のタスクや勉強などを記録しようとした途端に破綻してしまうのである。

 

そんな過程を経てたどり着いた、ToDoリスト管理を成功させる1つの秘訣を教えよう。それはすなわち

「できること」しか書かない

ということである。正確には、「現在行動可能である = Actionable」、かつ「やる理由がある = 締切がある or 自分からやりたいと思っている」のどちらか以外を載せない。これだけで絶対に破綻することがなくなる。少なくとも私は、現在のToDo管理の習慣を2年以上維持している。

極端な話であれば、例えば「本当はジムに行きたくない」のに「ジムに行く」というToDo項目を作成すべきではない。できないからである

 

…それなのに人は、ToDoリストを七夕のお願いかなにかと勘違いして、「将来の自分がジムに行っていてほしい」という願望を書き込んでしまう *1。結果として、「ジムに行く」はあなたのToDoリストに「締切を過ぎた項目」として残り続ける。ToDoリストを見て「ジムに行けない自分」を後悔することに脳のリソースが僅かながらに消費され、そういう項目が増えるたびに、「できること」を探すのにかかる時間は積み重なる。

「ジムに行く」は単純化しすぎた例かもしれないが、少なくとも本を読む、勉強をする等の、意志エネルギーの必要な時間のかかる項目はToDoに作るべきではないだろう。

未来のことは書かない

もうひとつの典型的な「できないこと」の例は「未来のこと」である。ToDoリストは「未来の自分がやることリスト」であるが、「今できないこと」を書くべきではない。返事待ちだったり、ある日付以降でないと遂行できないタスクは、カレンダーに入れるか別のフォルダにまとめるのがいい。メールの返信系は、メールアプリで管理するのが(返信・未返信の Tracking が煩雑になりすぎる)。

逆に、「すぐにできる」ことなら積極的に、今すぐできる細かいことでも書くべきである。自分は、すぐにできるけれど後でもいいこと、「LINEを返す」「facebookのメッセージを見る」「朝見つけたブログの続きをよむ」くらいの項目も入力してしまう。いったん書いてしまえば、忘れられるし、それを始めてしまって集中が途切れることもない。

「できないこと」はガンガン消そう

大切なのは「できないこと」をToDoリストに書かず、「できなくなってしまったこと」を1つでもToDoリストに残さないことである。「できないこと」は消してしまうべきだ。「できるチャンス」があったのに達成されていない項目は、それは本当は「いまはできないこと」だということにしよう。例えば3日ジムに行けるチャンスがあったのに行かなかったときは消しておこう。

それでもやらなければならないことはある。「論文のサーベイ」「引越し業者の見積もり」など、3回チャンスを逃したがやる必要のある、すなわち取り掛かるのにどうしても意志のエネルギーが必要なタスクを見つけたら、できるかぎり事前にタスクを具体化して、未来の自分のためにしんどいパートをこなしておいてあげよう。「Google Scholarでキーワード○○を探す」に書き換えたり、引越し業者の電話番号を調べてワンタップで電話できるようにしておくとか。そうして書き換えた項目については、少しだけ「延命」してもよいことにしよう。

もし消してしまうのが惜しければ、上司の居ない日や、予定のない週末に見返すための「いつかやる」フォルダに入れるといい。そしてそこにある項目を達成できたら、自分をたくさん褒めてあげるといい。

何が起こるか: ToDoリストを見るのが楽しくなる

こうして意識して「できること」だけが並んでいるリストを作るとどうなるか。ToDoリストを見ると、行動可能なことが並んでいる。優先順位順にこなしていってもいいし、締切順にやってもいい。自分のやりたいことだけやってもいい。おめでとう! あなたはやっと真のToDoリストを手に入れた...。

とはいえ、できないことを消したり、できることに変換をし続ける実践はそれなりに難しい。実のところ、ものごとを遂行していく難しさは結局「できないことを消す」ことの難しさに帰着することに気づくだろう。それでも、ものごとに取り掛かれず無駄にする時間はぐっと減るはずだし、そのぶんこの「本質的な」難しさにかけられる意志のちからを残しておくことができる。

 

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おそらく「できることしか書かない」を徹底するための実践は、結局のところ書籍「Getting things done」で行われていることにかなり近くなってしまうかもしれない。

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GTDフローチャートhttps://www.kikakulabo.com/gtd/ より引用

ただこのフローチャート自体が我々トリアタマにとってはかなり複雑なので、まずは「できることだけを列挙したリスト」を作ってしまうことから始めるのがいいと思う。だがもしもGTDという実践のフレームワークそのもの興味が湧いたら、数年前に改訂されたこの書籍がお勧めだ。

全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

MaciOSのみの対応だが、Things 3というGTDの実践に特化したアプリはよくできていて、触っていて楽しい (続けるのに意外と大切な要素だ)。

The all-new Things. Your to-do list for Mac & iOS

 

*1:みんながみんなそんなにアホではないかもしれない。だがこれはまさしく自分が繰り返してきたことなのだ